左右荒馬という技で、相手が右手で打ってくる型と左手で打ってくる型の２つがあります。
ここでは、相手が右手で打ってくる型を解説します。
両者は対面で正座して相手は右手の拳で上から頭を打ってきます。打つときは拳の小指側を相手に当てるように打ちます。
打ってきた相手の右手を、頭の手前で右手で軽く受けると同時に自分の体を左に開き、打ってきた軌道のまま相手の手を下に落とし、受けた右手で相手の手首を持ち相手の拳が自分の腰の位置まで下がったところで、相手の手首を包み込むように柔らかく返し、同時に左手の前腕で相手の右腕の付け根を上から押さえます。
返した相手の右手首を内側に強く折り動けなくしてから、右足を相手の頭の前に一歩出して左手の前腕に体重を乗せ、相手の右腕の付け根から体全体を押し潰します。
相手の手首を折るときは、手首から肘、肩へと力が加わるようにきめますが、手首を痛めつける技ではないので、あまり強く折らず相手が逃げられない程度に加減します。
この技の難しいところは、打ってくる相手の手をどうやって自然に落とすかで、打ってくる動きに逆らって軌道を変えたり、腕を引っ張ったりするとうまく技がきまりません。
自然に落とすためには、相手が打ってくる右手の前腕に自分の右手の小指球を当て、その場所を支点として相手の腕と平行になるように指先を相手の腕に近づけ同時に体を左に開きます。
相手の手が落ち始めたら右手を少し滑らせて相手の手首を持ち、相手の手が自分の腰の位置まで下がったところで、相手の手首を返します。掴みに行くのではなく自然とさわるように持ちます。
最後に、右足を相手の頭の前に一歩進めることで体重を乗せ相手を圧し潰しますが、相手が十分に潰れない場合は無理に体重を乗せようとせず、右足をもう一歩前に出し体重をさらに乗せて圧し潰します。